10月6日深夜、OpenAI Dev Dayのスポットライトの下、FigmaはChatGPTの「アプリケーションエコシステム初出場リスト」に記録された。そのニュースが公表されて3日以内に、Figmaの株価は30%上昇した——投資家たちは現金で投票した。「8億人のアクティブユーザーがチャットボックス内で直接プロトタイプを生成・編集・反復できるなら、デザインソフトウェアの獲得漏斗は一瞬で『光速の通路』を開ける」ということだ。
「これは二択ではなく、1+1>2である」――FigmaのCEOであるDylan FieldはBloombergに対してこの提携をこう定義した。以前は、ChatGPTはMermaidコードを吐き出すことはできても、それほど良いフローチャートは描けなかった。しかし今では、ユーザーがチャットボックス内で@Figmaとタグ付けさえすれば、AIが生成したノードを一度クリックするだけでFigJamにドラッグして、手書きやコメント、協働を続けることができる。Fieldは自身の実験で数値的な答えを示した。「『2100年の技術ツリー』の長図を作成する場合、従来の方法では24時間かかるが、新しい方法ではわずか30分で済む。効率性は48倍向上する」。
この「閃電戦」には長い交渉はなかった。Fieldによると、両社のエンジニアは直接グループチャットを作り、リリース前夜は一緒に徹夜してインターフェースを調整した。「商業的な利益分与はゼロ、純粋な技術的共鳴」だった。OpenAIは「視覚化の筋肉」を得た一方、Figmaは「流量の洪水」を得た。8億人の週間アクティブユーザーが1%でもFigJamの新規ファイル作成に転換されれば、一夜にして800万以上の新規プロジェクトが入る計算になる。
さらに大きな棋盤は、ChatGPTの「アプリケーション機能」新アーキテクチャにある。Booking、Canva、Spotify、Zillowなど最初の11のスーパーアプリがすべて接続され、チャットが入口であり、AIがスケジュールを担当する。Figmaは最初のドミノのピースに過ぎない――ユーザーがチャットウィンドウ内で「質問しながら作業する」習慣がついたとき、伝統的なSaaSの独立した入口、登録、支払いプロセスは完全に縮小されるだろう。株価が30%跳ね上がったのは、単なる市場の反応ではなく、「チャット形式のワークフロー」への資金調達の賭けである。
この波の終わりがどこにあるのか誰も知らないが、Fieldはすでにデザイナー向けの生存ガイドを提示している。「自分の考えを画像で表現できない人は、『AIに描いてもらう人』に置き換えられるだろう。FigmaとOpenAIの協力によって、この言葉は警告から現実となった」。
