果物の缶詰が、包装がコービーに似ていることからネットで大論争を巻き起こした。

河南省焦作市の喜来多食品が製造するこの果物の缶詰は、本来味で勝負すべきところを、外装に描かれた人物の顔画像によって大きな話題となった。一見すると、その眉や表情は、コービーを知る人には非常に良く似ており、すぐに彼を連想させる。

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さらに「肘出一片天(ヒジで広がる世界)」というキャッチコピーと、「24回の科学的配合」という数字ネタが加わっており、商品のコメント欄ではファンが自発的に「See You Again」のBGMやコービーの有名なセリフ「Man, what can I say?」をアップしている。これにより、全体的なマーケティングの雰囲気が一気に高まった。

しかし、今回はファンが買ってくれなかった。

「コラボはいいけど、亡くなった人を使ってはいけない。」と多くのユーザーが言っている。このような意識的なコービー要素の使い方は、敬意ではなく、冒涜であると感じたのだ。特に「肘(ヒジ)」というワードは、コービーのキャリアの中で議論を呼んだアクションと関係しており、食品の包装に使われるのは、軽率で失礼だと指摘された。

質問に対して、メーカーは技術的な対応を取った。「頭像はオペレーションチームがAIで生成した『オリジナルのイメージキャラクター』で、実際のモデルはコービーとネットのインフルエンサーである「東北雨姐(ドンベイ・ユージェ)」を参考にしたが、アルゴリズムで融合させたので新しい創作であり、著作権侵害には当たらない。」という意味だ。つまり、「コービーの名前を書いていないし、画像もAIで描いたものなので、なぜ侵权とされるのか?」という主張だ。

しかし、法的な論理は予想以上に厳格である。

山東誠功法律事務所の劉国建弁護士は、「AIで合成されたイメージが肖像権侵害かどうかを判断する際の核心は、『名前を記載しているかどうか』ではなく、『一般人が誰かをすぐに認識できるかどうか』にある。もし公衆が顔の輪郭や顔の特徴、文言などによって特定の人物を安定して認識できる場合は、肖像権保護の基本要件を満たす。」と述べた。

言い換えれば、「24回の科学的配合」がコービーに似た顔と組み合わさり、「肘出一片天」がファンの集団記憶と重なると、仮に「コービー」という文字が書かれていなくても、身分の指向性は明確に成立する。企業がこのような非常に識別性の高いイメージを商業的な包装に使用し、販売を促進することは、結局著名人の知名度を利用して利益を得ることになる。これは法的には、亡くなった人の肖像権を侵害する可能性がある。

現在、この缶詰はショッピングプラットフォームで13.5元で2本売り出されており、全国での累計販売数は数千本に達している。論争の影響下では短期間で注目を集めたかもしれないが、長期的にはブランド信頼の損失が、何本の缶詰の利益よりも深刻になる可能性が高い。

この出来事はすべての商家に一つの教訓を与えた。AIは画像を生成できるが、法的な免罪符は生成できない。技術は「統合」できるが、人々の感情や記憶はアルゴリズムによって簡単に組み合わせられることはない。