2025年の国際消費電子展(CES)において、LG電子は人型ロボット市場への本格参入を発表し、自社開発のロボットを投入、AIロボット分野をリードする競合他社に挑戦を仕掛けました。LG電子の趙周完CEOは記者会見で「ロボットは間違いなく未来の人類にとって鍵であり、(LG電子は)家庭向け人型ロボットの開発にあたり、ロボット開発の最前線に立っています」と述べました。
これ以前、LG電子はLG CLOi ServeBotやGuideBotなど、主に車輪式設計のサービスロボットを展開していました。これらのロボットは機動性は確保されていましたが、柔軟性に欠けていました。しかし、今回発表されたスマートボディQ9は、LG電子の新たな人型ロボットの基本モデルとなり、今年後半に発売される予定です。
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LG電子は、現代自動車グループやサムスン電子といった国内競合他社との競争に備えています。これらの企業は人型ロボット開発に巨額の資金を投じ、人間の形を模倣し、人間と協働して生産性を向上させることを目指した同様の二足歩行AIロボットの発売を計画しています。
LG電子の金秉勳副社長兼CTOは、人型ロボット開発に不可欠な重要な技術について研究を進めていると明かしました。例えば、ジェスチャー制御や歩容認識技術はQ9に適用され、認知技術や関節動作技術と組み合わせることで、ロボットの知能化レベルがさらに向上します。Q9は2月と3月にテストを行い、その後さらに最適化される予定です。
さらに、LG電子はマイクロソフトとの戦略的提携を発表し、両社はAI技術の革新を推進し、Q9を含むスマートボディを家庭、車両、ホテル、オフィスなど様々な環境に適用する予定です。LGは、サブスクリプションモデルでQ9を発売し、自社のAIスマートホームプラットフォームであるLG ThinQと連携させることで、より多くのユーザーに体験を提供する計画です。
Q9は9月に韓国で発売される予定です。LG電子のこの取り組みは、同社の人工知能とロボット技術分野における更なる展開を示すと共に、世界AIロボット市場における同社の野心を示しています。