宇樹科技(Unitree)はこのほど、自社ウェブサイトで人形ロボットのデータ収集・トレーニングフルスタックソリューションを正式に発表しました。これは、新たなホイール式人形ロボットG1-Dをコアとして構築された統合プラットフォームであり、AIモデル開発においてワンストップかつ一貫したサポートを提供することを目的としています。

このソリューションは、データ収集、処理、ラベリング、審査、データ資産管理などの機能を統合しており、効率的なデータフロー管理システムを構成しています。また、モデルの分散トレーニングやカスタムモデルのトレーニング開発およびデプロイメントサービスも提供し、主流のオープンソースモデルフレームワークを全面的にサポートすることで、人形ロボット用AIモデルの研究開発効率を大幅に向上させています。

このソリューションの基礎となるハードウェアであるG1-Dロボットは、効率的なデータ収集のために設計されています。その身長範囲は約1260mmから1680mmで、頭部には高解像度のステレオカメラが搭載され、手部にも高解像度カメラが装備されており、多角的かつ高品質な視覚データの取得が可能です。G1-Dはホイールと昇降機構を組み合わせた移動設計を採用しており、垂直作業スペースは0〜2メートルに達します。腰関節の運動範囲が広く、Z軸±155°、Y軸-2.5°〜+135°の運動が可能です。性能面では、G1-Dの汎用版とエクスプレス版はそれぞれ17と19の本体自由度(エンドエフェクタを除く)を持ち、片腕の自由度は7つで、片腕最大負荷は約3kgです。エクスプレス版は移動ベースのオプションも選べ、移動速度は最高で1.5m/sに達します。

宇樹科技が今回発表したG1-Dデータ収集・トレーニングフルスタックソリューションは、人形ロボットが単なるハードウェアプラットフォームから「ハードウェア+データ+AI」のエコシステムプラットフォームへの重要な飛躍を示すものであり、業界に対して効率的で統合されたAIトレーニングインフラを提供しています。