デザインプラットフォーム「Canva」のプロフェッショナルなデザインソフトである「Affinity」は、新バージョンを正式にリリースしました。このバージョンではベクター設計、画像編集、レイアウト機能が深く統合され、永久的に無料で提供されることが発表されました。これは、Adobeのサブスクリプションモデルに対して明確な挑戦と見られています。
新しいAffinityはmacOSとWindowsシステムをサポートしており、ユーザーは1つのアプリケーション内で「Persona」モードをシームレスに切り替えることができ、描画、写真編集、レイアウトの間を自由に移動できます。ソフトウェアはAffinityシリーズの高性能と専門性を保持し、非破壊的な編集、高度なレイヤー制御、複雑なパス処理などの機能をサポートしています。
今回のアップデートの大きな特徴の一つは、Canva AI Studioを全面的に統合したことで、生成式フィル、背景除去、画像拡張などのAIツールが追加されました。これらは、Canvaが買収したLeonardo AIモデルに基づいています。これらの機能はデザイナーが繰り返し作業を迅速に行うことを助け、作品の細部と創造性を保つことができます。

Canvaの最高運営責任者Cliff Obrecht氏は、「Affinityの専門的な能力とCanvaのAIイノベーションを組み合わせることで、クリエイティブツールをより多くの人に手に入れられるようにしたいと考えています」と述べました。
明らかになった情報によると、Canvaは2024年に約3億8,000万ドルでAffinityの親会社Serifを買収しました。今回の無料戦略は、Affinityがエコシステムレベルのプラットフォームへの完全な転換を示しています。
業界関係者は、この動きがデザインソフトウェアの市場構造を再構築する可能性があると考えています。特に、Adobeが長期間にわたって高額なサブスクリプション料金(月額20ドルから)を課していることにより、ユーザーの不満が高まっている状況において、Affinityの「一元化+無料」モデルが多くのデザイナーにとって新たな選択肢となるかもしれません。
Affinity公式は、無料版の核心機能を永遠に開放すると約束しています。一方、AI Pro機能は月額13ユーロのサブスクリプションで提供されます。ユーザーは公式サイトaffin.linkからダウンロードして利用できます。また、新バージョンのiPad版も開発中です。
