先日、美団は2024年第4四半期および通期の財務報告を発表しました。報告書によると、美団は2024年通期で3376億人民元の収益を達成し、前年同期比22%増と、堅調な持続的成長を示しました。
その後の業績発表会で、美団のCEOである王興氏は、同社のAI戦略について詳しく説明しました。王氏は、過去1年間、GPU資源の確保を最優先事項として取り組み、AIインフラ整備に巨額の資金を投入したと述べました。さらに、2025年にはAI基盤インフラへの投資をさらに拡大し、この分野における地位を強化する計画であると発表しました。
王氏は、オフラインビジネスとオンラインの世界を繋ぐテクノロジー企業である美団は、AI時代においても独自の接続者としての役割を果たし続け、デジタル世界と物理世界の深い融合を目指すと強調しました。そして、美団のAI戦略の3つの柱として、「AI at work」、「AI in products」、「Building LLM」を紹介しました。
「AI at work」では、AI技術を全従業員の業務フローと企業運営に適用し、10万人の従業員の作業効率と体験を大幅に向上させることを目指しています。「AI in products」では、AI技術を活用して既存のB2BおよびB2C製品・サービスを改良・アップグレードし、AIネイティブな新製品を開発します。同時に、資本支出(Capex)を増やし、自社開発の基盤モデル能力を強化することで、「Building LLM」戦略の実施を推進します。
特筆すべきは、美団が独自開発の大規模言語モデル「Longcat」を開発し、従業員の作業効率の大幅な向上に成功したことでしょう。特にカスタマーサービス分野では、自社開発の大規模言語モデルを搭載したインテリジェントカスタマーサービスエージェントのパイロットプロジェクトにより、運用効率が20%向上しました。営業分野では、AI営業アシスタントが春節期間中に120万の店舗の休業情報を収集・更新し、営業業務量が44%削減されました。また、開発分野では、AIコーディングツールの普及により、新規コードの27%がAIによって生成され、開発効率が大幅に向上しました。
さらに、美団は自動配送分野でも目覚ましい進歩を遂げています。2024年末までに、美団の自動配送車とドローンはそれぞれ累計491万件と45万件の配送任務を完了しました。最近では、美団のドローンがドバイで正式に商業運転を開始し、3月20日には香港で初の低空物流配送任務を成功させ、世界展開の更なる拡大を示しました。