12月4日、クロスボーダーVCのNexus Venture Partnersは第8ファンドの資金調達を完了し、総額は7億ドルに確定した。これは2023年の第7ファンド以降と同じ規模で、今後3年間は半分をAIインフラおよびエージェント(Agent)分野に、残りの半分をインド国内の消費者・物流・デジタルインフラに投資する。
「小規模ファンド」戦略を維持し、2.5〜3年ごとに資金調達を行う
- マネジングパートナーのJishnu Bhattacharjee氏は「資金調達のために資金を調達するわけではない」と語る。8人編成の投資チームは、7億ドルでシードからAラウンドまでの初期需要をカバーできると判断しており、最初の投資額は通常100万ドル前後で、最大でも1,500万ドルを超えない。
- LP構成は米国、欧州、中東、東南アジア、日本をカバーしており、過去のファンドのリターンが十分に高く、既存のLPは「ローリングインベストメント(繰り越し投資)」を行えるため、新ファンドでは外部からの大規模な資金調達は必要ない。
AI側:開発者ツールとAgentインフラに注力
- 米国のポートフォリオにはPostman、Apollo、MinIO、Firecrawlなどの開発者プラットフォームが含まれており、次のラウンドではAIモニタリング、データ合成、RLHFツールにさらに投資する。
- マネジングパートナーのAbhishek Sharma氏は、「AIアプリケーションは今や一般の人々にサービスを提供している」と判断し、Nexusはコード生成、カスタマーサービス用エージェント、エッジ推論チップの3つのサブセクターにさらに3〜4つの投資を行う予定。
インド側:消費+物流+AI応用の「三本矢」
- 代表的なプロジェクトであるZepto(即時EC)はAIにより在庫、ルート、カスタマーサービスを最適化し、Neysa(国産クラウド)は多言語モデルとデータ主権ワークロードを特徴とする。
- 合伙人はインドの豊富な人材とオープンソースエコシステムが、インドでのAIアプリケーションの「初期教育段階を飛ばして」、多言語エージェント、音声インタラクション、低コードプラットフォームへの直接導入を可能にしていると指摘している。
クロスボーダー戦略:同じファンド、同じ調査基準
- 2006年の設立以来、「単一ファンド+クロスボーダー統合」のモデルを堅持し、18年間で累計32億ドルを管理し、130社以上に投資し、IPOおよび買収による退出は30件以上。
- 新ファンドは3年以内に投資を終える予定で、2027年上半期に第9ファンドの募集を開始する。
市場の信号:AIは過熱しているが、インドは依然として魅力的
