ブルームバーグの情報筋によると、チップ大手のNVIDIAは、AIプログラミングモデル企業のPoolsideに対して5億〜10億ドルを追加投資する予定で、これにより同社の20億ドル規模の新規資金調達が完了する見込みである。この資金調達におけるPoolsideの前倒し評価額は120億ドルで、もし取引が順調に進む場合、NVIDIAの最終的な出資額は他の投資家が資金を投入した状況によって最大で10億ドルにまで増える可能性がある。

Poolsideは米国とパリに本社を置き、ソフトウェア開発環境向けの大規模モデルを構築することに専念しており、そのツールは主にコード生成、デバッグ、および自動化されたプログラミングプロセスに焦点を当てている。顧客は国防や政府機関などに広がっている。注目すべきは、これはNVIDIAが同社に再び投資していることである。2024年10月にPoolsideが5億ドル規模のBラウンド資金調達を行った際にはすでにNVIDIAが参加しており、その時の評価額は30億ドルにとどまっていたが、1年以内に評価額が4倍になる見込みだ。

NVIDIAは近年、AIエコシステムへの投資を積極的に拡大している。Poolside以外にも、10月に英国の自律走行企業Wayveに対して5億ドルを投資する予定であることが明らかにされ、9月にはインテル株を50億ドルで購入し、今後のチップ協力を図っている。これまでにCohere、Runway、Perplexityなどの100社以上のAIスタートアップに投資してきたNVIDIAは、計算力、モデル、アプリケーションを横断する完全なチェーンを構築しており、さらに高級GPUに対する剛性のある需要を確保しようとしている。

Poolsideの今回の資金調達では10億ドルを超える出資承諾が得られており、既存の投資家であるMagnetar Capitalなども引き続き参加しており、最終的な取引締結は年末までに予定されている。NVIDIAとPoolsideは取引の詳細についてはコメントしていないが、市場ではこの投資がAI補助プログラミングツールの実用化を加速させ、NVIDIAが生成型AIインフラストラクチャにおいて中心的な地位を強化することになると見られている。