AIアシスタントがあなたの要望を理解するだけでなく、Photoshopで画像編集やポスターの作成を一括して行えるようになれば、プロのデザインはこれまでになく「口頭で表現できる」ものになります。2025年のAdobe MAXカンファレンスで、AdobeはOpenAIと深い統合を発表しました。PhotoshopとAdobe ExpressがChatGPTに正式に接続され、ユーザーは会話の中で要望を述べるだけで、画像生成・編集からエクスポートまでのすべての処理が可能になります。デザインソフトウェアを開く必要も、専門用語を知る必要もありません。

一言で画像修正:GPTがあなたのAIデザイナーになる

現在、ユーザーはChatGPTのインターフェースで「もっと見る」メニューをクリックすると、直接Adobeアプリを呼び出せます。新しく導入された「拡張モード」では、例えば「この写真の背景を夕焼けのビーチに変えて、人物を明るくして」とか、「未来感のあるAIカンファレンスのチラシを生成してください」と入力するだけで、システムは自動的にAdobe Expressを使って初期案を作成し、ChatGPT内でパラメータを微調整することが可能です。たとえばトーンの調整やフォントの変更、要素のサイズ変更など、繰り返し指示を入力する必要はありません。

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さらに重要なのは、すべての生成コンテンツがAdobe ExpressまたはPhotoshopにワンクリックでエクスポートでき、詳細な二次創作が可能になることです。これにより、「AIで下地を完成させる + 人間が仕上げる」効率的な協働フローが実現されます。

著作権の心配なし:FireflyはAdobeの「安全な基盤」

ChatGPTとの統合にもかかわらず、Adobeはそのコアの生成能力は自社開発のFireflyシリーズモデルに基づいていることを強調しています。副社長のAlexandru Costin氏は明確に述べました。「Adobeツールで生成されたすべてのコンテンツには商業利用権と著作権の保証があるため、サードパーティのモデルによる潜在的な著作権トラブルに巻き込まれることはない」と。つまり、ChatGPTからAdobe機能を呼び出しても、その裏側は安全で規制に合致したFireflyエコシステム上で動作しているのです。

Photoshopに専用のAIアシスタントが登場、繰り返し作業をワンクリックで自動化

一方で、AdobeはPhotoshopに新しいAIアシスタント機能をリリースしました。自然言語でバッチ処理やレイヤー整理、カラーキャリブレーションなどの繰り返し作業を自動実行できます。最近リリースされたFirefly Image5モデルと併せて、400万ピクセルの高解像度画像をネイティブに生成し、階層ごとのヒント編集をサポートします。これにより、Photoshopは「プロのツール」から「スマートなクリエイティブパートナー」へと進化しています。

AI+クリエイティブの未来:会話が創造になる

今回の提携は、技術的なインターフェースの統合だけでなく、創造のモデルそのものの転換でもあります。デザインがマウスやショートカットキーに依存しなくなるとき、クリエイティブの境界は数十億人の非プロユーザーに広がります。AdobeとOpenAIの連携により、「誰もがクリエイター」というビジョンが現実になります。

今後、スマホに「この旅行写真を名刺風にしてくれて、『会いたい』ってメッセージをつけて」と言うだけで、美しい作品が自動生成されるかもしれません。そして、それらはあなたとGPTの日常的な会話の中で生まれるのです。