アマゾンは、新しく開発したAIエージェント運用プラットフォーム「AgentCore」を正式にリリースし、これをAmazon Bedrockに全面的に統合した。このことにより、クラウドコンピューティングの巨頭であるアマゾンが、スマートエージェント(AIエージェント)インフラストラクチャ分野に進出することとなった。

同社によると、AgentCoreは企業が迅速にAIエージェントを構築・展開・実際のビジネスシナリオに統合するのを支援するもので、OpenAI、Gemini、LangGraphなどの主要なモデルとフレームワークをサポートしている。このプラットフォームを通じて、開発者はシステムをゼロから構築する必要なく、アマゾンが提供する実行環境やWebアプリケーションアクセスインターフェース、API統合機能、およびCloudWatchによる組み込みのストレージとモニタリング機能を利用して、迅速にスマートエージェントソリューションを実装できる。

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現在、AgentCoreは9つのAWSリージョンで利用可能となっており、多くの企業で採用されている。アマゾンは、ソニー(Sony)、エリクソン(Ericsson)、Cohere Healthなどの企業が製造業、通信、医療健康分野でAgentCoreをすでに導入し、企業向けのAIアシスタントや自動意思決定システムを構築していると明らかにした。

業界の分析では、AgentCoreの登場により、Amazon Bedrockはモデルのホスティングと呼び出しのプラットフォームだけでなく、AIアプリケーション層にまで一歩踏み出したことになる。この取り組みは、マイクロソフトのAzure AI StudioやグーグルのVertex AIなどと直接競争することになる。