最近、北京ハーモニーメディカルセンターはアリババ・ダモ研究院と正式に戦略的協力関係を築き、共同で「AIによる疾病予防のイノベーションと衛生経済学的な価値」を推進することになりました。今回の協力は、ダモ研究院が開発した「一掃多查（イチサオドゥチャ）」医療AI技術を基盤とし、ハーモニーメディカルセンターの国際的な診療基準および多拠点の優位性を組み合わせて、広範な人々向けの多病種AIスクリーニングサービスの探索と実装に取り組むものです。

北京ハーモニーメディカルセンター長のパン・チュンヨン氏は、「この協力により、人工知能と医学的なケアが深く融合され、先端的なAIスクリーニング技術を通じて、がんや慢性疾患の健康管理の前倒しを図り、患者さんにより効率的で信頼性があり、人間中心の医療サービスを提供できる」と述べました。

AI医療

消化器がんと慢性病のスクリーニングに焦点を当て

今回の協力の一つの重点は、「平掃CT＋AI」に基づいた消化器がんと慢性病のスクリーニングの推進です。

  • 消化器がんスクリーニング:北京ハーモニーメディカルセンターは今年、消化器がんセンターを新たに設立し、先端技術の実用化を加速しています。ダモ研究院の「一掃多查」技術は国際的に大きな成果を収め、一度の平掃CTで従来の方法では見つけるのが難しい多くの疾患を識別することが可能であり、膵臓がんや胃がんなどの消化器がんのスクリーニングにおいても突破的な進展を遂げています。関連する研究成果は『Nature Medicine』に2回掲載され、米国FDAから「画期的な医療機器」認定を受けました。

  • 慢性病モニタリング:高齢化や慢性病の増加といった課題に対応するため、両者は「平掃CT＋AI」技術を活用して、骨粗鬆症、重度脂肪肝、心血管疾患などの慢性病およびそのリスク因子をモニタリングします。特に注目すべきは、この技術が更年期後の女性だけでなく、他の群の人々にも骨粗鬆症のリスクを早期に認識させることにつながる可能性があるということです。これにより、より正確で個別化された生涯にわたる健康マネジメントサービスが提供されることが期待されます。

今回の協力は、双方の技術とサービスの強みを最大限に活かし、AIが医療サービスの全プロセスにおける応用を探求することで、疾病予防および健康マネジメントモデルの革新に新たな方向性を提示します。