外資系メディアの報道によると、バイトダンスは自社のVR会社ピコを通じて新しいミックスドリアリティ(MR)グラスを開発しており、メタの次世代MR製品と直接競争することを目的としている。これは、2つのテクノロジー大手が空間コンピューティング分野で競争しているのが、従来のVRヘッドセットからより軽量なデバイス形態へと移行していることを示している。

ピコがこれまで採用していたメタ・クエストシリーズ製品へのアプローチとは異なり、この新製品は軽量設計を採用しており、約127グラムで、ニッチ市場のBigscreen Beyond VRヘッドセットに近いサイズである。超薄型かつ軽量なデザインを実現するために、このデバイスはケーブルで接続された別途の処理ユニットに大部分の計算タスクを移譲する。

VRグラス、メタバース、仮想現実、サイバーパンク

この技術的なアプローチは、2024年11月にメタが披露したオライオンARグラスのプロトタイプに非常に似ている。関係者によると、ユーザー体験を確保するために、ピコはこのデバイス専用の「カスタムチップ」を開発しており、センサーのデータを処理し、ユーザーの動きと拡張現実(AR)の視覚との間に生じる遅延を最小限に抑える予定だ。

この戦略的なシフトは、メタ自身の動きにも反映されている。UploadVRの情報によると、クエスト3Sを発売した後、メタはクエスト4の開発を中止し、軽量なMRグラスの研究開発に焦点を当てている。最近では、オークリーと共同で開発したスマートグラスなどのAIウェアラブルデバイスの推進に注力しており、次世代のクエスト製品は従来のVRヘッドセットではなくスマートグラスに近い形状になると予想されている。

具体的な詳細はまだ完全には確認されていないが、さまざまな兆候から、バイトダンスとメタの次世代製品のロードマップは非常に一致しており、両者が軽量で分割型のMRグラスに賭けていることから、業界の今後の方向性が示されている。