2024年9月4日に開催された第2回サイバーセキュリティ(天津)フォーラムにおいて、360グループ創設者の周鴻禕氏は「安全な大規模モデルの構築、AIによるセキュリティの再構築」と題した講演を行い、人工知能大規模モデル時代のサイバーセキュリティ情勢に関する見解を共有し、同分野における360グループの実践と成果を紹介しました。
周鴻禕氏は、過去10年間でサイバーセキュリティ分野に約300億元人民元を投資し、210のデータセンターと20万台のサーバーを含む強力な計算能力インフラストラクチャを構築し、アジア最大の高度専門家チームを編成したことを明らかにしました。彼は、多大な投資にもかかわらず、360グループは国家のサイバーセキュリティを支援するため、今後も投資を拡大していくと強調しました。
講演の中で、周鴻禕氏は、AI大規模モデルがすべての業界と製品を再構築しており、360グループはAI技術を活用してセキュリティ効率を高め、サイバーセキュリティ業界の痛点問題を解決していると述べました。彼は、大規模モデルを活用することで、大量データ分析、迅速な対処、追跡調査などの困難を迅速に解決できると考えています。同時に、AI技術の急速な発展は、AI攻防セキュリティ、AI自身のセキュリティ、AI倫理セキュリティなどの新たなセキュリティ上の課題をもたらしているとも指摘しました。

周鴻禕氏は、360グループが人工知能技術に基づいて開発した攻撃検出エキスパートモデルは、「ルール駆動型」から「学習駆動型」への転換を実現し、「既知の未知」と「未知の未知の脅威」を発見できる能力を備えていると述べました。彼は360のセキュリティ大規模モデルをレベル4の「自動運転」能力を持つものになぞらえ、これはサイバーセキュリティ運用自動化を実現する鍵であると考えています。
また、安全な大規模モデル構築の鍵は、豊富な大規模モデル経験、トレーニングデータ、およびセキュリティ業務との深い統合にあると強調しました。この過程で、360グループは、攻撃検出、運用対処、追跡調査、知識管理、データ保護、コードセキュリティ、コンテンツセキュリティなど、複数のエキスパートモデルを構築し、セキュリティ能力においてGPT-4を上回っています。
最後に、周鴻禕氏は、360グループは、同社のセキュリティ製品を購入するすべてのユーザーに大規模モデル標準能力を提供し、今後、セキュリティ大規模モデルによる能力向上に取り組んでいくことを発表しました。これにより、セキュリティの新たな生産性と戦闘力を高めていくとしています。
