最近、世界的エンターテインメント大手であるディズニーとユニバーサル・スタジオが、人工知能(AI)企業のMidjourneyを著作権侵害で提訴したことが明らかになり、ハリウッドの大手会社が生成型AIに関する法的争いに初めて正式に巻き込まれたことで、世界中から注目を集めています。

中国中央テレビの報道によると、両社は長さ110ページにも及ぶ訴状の中で、Midjourneyが自社の膨大な著作権ライブラリを違法に利用し、許可なく制作された多くの有名キャラクターのコピーを生成し、広まらせていると指摘しています。その中には『スター・ウォーズ』シリーズのキャラクター、『ミニオンズ』、『モンスター・インク』、『アナ雪』のスノウ・フルー、そして『ライオン・キング』のキャラクターなどが含まれています。訴状では、Midjourneyが生成した画像とオリジナルの映像素材との比較例も詳細に示されており、ユーザーが「スーパーヒーローの戦闘シーン」などの曖昧な指示を与えるだけで、スパイダーマンやクワンタム・パンダなど、古典的なキャラクターに非常に似た画像が生成されることが強調されています。

ディズニーとユニバーサル・スタジオ側は、Midjourneyの行為が「公正使用」の法律特例には該当しないと主張し、広範なネット公開素材を使ったトレーニングを行っていることを非難しました。さらに深刻なのは、彼らが以前から「著作権侵害を止めるよう」求めても、Midjourneyは技術的な措置を講じて抑制しようとしなかったことです。

ディズニー

ディズニーの上級副社長であり、最高法務責任者であるホラシオ・グティエレス氏は明言しました。「我々の世界クラスのIP(知的財産)は数十年にわたる資金投入、創造性、革新に基づいています。海賊版は海賊版であり、AI企業によって行われたとしても、その侵害の性質が軽減されることはありません」と。また、ユニバーサル・スタジオの執行副社長で総法務責任者のキム・ハリス氏も、「どのような技術を使っても、盗みは盗みであり、本件では明らかに我々の著作権に対する公然とした侵害が発生している」と述べました。

ディズニーとユニバーサル・スタジオ側は、この判例を通じて、AIの使用許可制度を徐々に確立させたいと考えており、データを使用するプラットフォームには合理的なライセンス費用を支払うことを求めています。また、著作権保護はコンテンツ制作者と映画関係者の重要な保護メカニズムであるとしています。

ディズニーとユニバーサル・スタジオによるMidjourneyへの提訴により、ハリウッドの大手会社がAI著作権保護戦に参入したことが示されました。この事件の展開は、ディズニーとユニバーサル・スタジオの著作権保護の成果に大きな影響を与えただけでなく、他のコンテンツ企業が生成型AIの著作権侵害問題に対処する際の重要な手がかりや指針を提供することになります。この事件は間違いなくAIの発展における重要なマイルストーンとなり、AI生成コンテンツの法的枠組みやビジネスモデルに大きな影響を与えるでしょう。