テキサス州オースティンに本社を置くヘルステックスタートアップ企業Throneは、トイレの縁に取り付けるスマートカメラというユニークな製品を発表しました。このカメラは、ユーザーの排泄物を撮影・分析します。現在、このシステムはテスト段階にあり、人工知能技術を用いて便サンプルを分析し、ユーザーの腸内健康状態や水分摂取量を評価します。

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Throne公式スクリーンショット

Throneは、その中核技術を「人工腸内インテリジェンス」と呼んでいます。同社によると、このAIシステムは医師によって訓練されており、ユーザーが排泄物から得られる健康情報を理解するのに役立ちます。医師は、尿の「微妙な違い」による水分レベルの判断など、排泄物中の様々な健康指標を探します。

プライバシーとセキュリティに関する懸念事項については、Throneは「プライバシーとセキュリティ」に関する説明を公開しています。同社は、カメラはトイレ内の物質のみを撮影し、「トイレの中身のみを画像として捉え、その他のデータは当社の使命とは関係なく、正確な健康に関する知見の提供を妨げる可能性があります。」と強調しています。システムは画像認識技術を使用して、関連のない画像を自動的に削除し、排泄物に関するデータのみを保持します。すべてのデータは、同社のサーバー上でTLS1.2またはそれ以上の高度な暗号化によって保護され、ユーザーは自分のデータを確認したり、完全に削除を要求したりできます。

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Throne公式スクリーンショット

Throneの創設者は当初、「トイレカメラ」分野に進出するつもりはありませんでした。同社のCEOであるScott Hickle氏はTechCrunchに対し、Throneは当初、医療従事者の採用プラットフォームだったと明かしています。Night Capital、Rief Ventures、Hustle Fundなどの投資家から120万ドルの投資を受けた後、市場が飽和状態にあることに気づき、消費財ハードウェア製品の開発に転換することを決定しました。

Throneのターゲットユーザーは、高齢者やクローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群などの慢性消化器疾患を抱える人々です。限定的なテストの後、現在予約を受け付けています。通常小売価格は499ドルですが、早期購入者は299ドルの割引価格で購入できます。